写真の見せ方と色について

写真の見せ方

pictonicoではTシャツのボディーカラーに様々なバリエーションがあります。
現在、ブラック、ホワイト、シャーベットブルー、オートミール、オリーブ、ネイビーの6色です。
Tシャツカラー・ブラックTシャツカラー・ホワイトTシャツカラー・シャーベットブルーTシャツカラー・オートミールTシャツカラー・オリーブTシャツカラー・ネイビー

写真を引き立たせるためにどの色のTシャツにプリントしたらいいか?どの色だったらファッションとして選ぶのが楽しいか?を考えています。

写真展の経験がある人ならわかると思いますが、写真はフレーム(額)とマット(台紙)の額装ひとつで印象ががらりと変わります。また額装ではなくパネル加工や直貼りといった様々な展示方法があります。
額装の場合、フレームの素材も木やアルミがあり、同じ素材でも色味が白っぽいものから黒まで様々なバリエーションがあり、写真の周りにマットでどのように余白を作るかも重要です。

僕が2011年に開催した個展「has gone」を例にしてみます。
この時は写真の周りに白のマットで余白を作り、シルバーのアルミフレームに額装して展示しました。
高西知泰「has gone」

これを、Photoshopで黒マットにしてみました。
高西知泰「has gone」黒マット版
印象が全然変わりますねー。ググっと写真が一点一点引き締まったように感じます。

ただ、この作品は多くがバスの車窓から撮ったものであり、極端に横長にトリミングした写真を横一列に配置していくことによって、非連続のコマ切れの風景に新たな連続性を持たせて流れるように全体を見せたい、という意図があったので、一点一点が分断される黒ではなく、白のマットで余白を作りました。

であればフレームとマット自体なくしてしまい、アクリルパネルなどで写真の周りに”枠”がない状態にするという手もあったのですが、そうすると写真と写真の間にすき間が多く出来てしまい、締まりがなくなります。写真の点数を増やせばそのすき間を埋める事はできますが、今度は写真1点ずつとしての力が弱くなってしまいます。”量”として見せるそういう見せ方もアリですが、この展示の狙いは”点”としての見え方と”線”として見え方をあえて同時に表現することにあったので、そのバランスが取れる白マットにシルバーのフレームという額装の形になりました。

これは会場のルーニィ247フォトグラフィーのオーナー篠原さんに相談しながら、初めて自分でも展示手法に意識的になれた個展でした。

さて、話をTシャツに戻しまして、pictonicoでは写真とTシャツの色についてどうやって考えているか、gin.さんの写真Tシャツを例にしてみましょう。

まず白いTシャツに写真を重ねた場合。
写真Tシャツ gin.「relax」

では黒Tシャツにすると、
写真Tシャツ gin.「relax」

印象が変わりますね。

どういうふうに印象が違うのかを言葉で説明してみます。
写真Tシャツ gin.「relax」白地写真Tシャツ gin.「relax」黒地
これでうまく伝わるかわかりませんが、白の場合、写真の中の奥の壁が白いので、壁とTシャツの地がなんとなく続いているように見え、遠近感が内から外へ広がるように見えませんか?

黒の場合、写真が四角の中にきちっと収まって見え、遠近感は広がることなく、逆に中心へ向かおうとします。部屋の”密室感”がより強調され、尚かつ中心の人物に視線が集中するように感じませんか?

薄い色よりも濃い色で写真を囲った方が、この写真のメインの被写体である人物を引き立たせることができます。

しかし黒だとちょっと重たくなってしまうので、被写体の雰囲気のようにもう少し軽くポップな感じを出した方がTシャツとして着やすいと思い、最終的にオリーブにしました。
写真Tシャツ gin.「relax」オリーブ
何故オリーブかというと、写真の中のキーカラーが茶色で、アクセントカラーが緑(NATURE」という文字)であることから、緑がかった茶色であるオリーブというわけです。
そして色を調整して完成したプリントTシャツがこちら。
写真Tシャツ PTGJ01 gin.「relax」
そしてgin.さんのinstagramから。
photo by ginjirou
ちなみにこのオリーブという色は、照明や室内/室外によってブラウンからカーキまでかなり見た目の色の印象が変わり表情の違いを楽しめます。

これはあくまで一例で、意外性を狙ったり感覚だけで決めたりもありますが、1点の写真作品をTシャツの上にどう展開するか、考えれば考える程奥が深いです。また、たまにはこうやって写真を構図と色から分析してみると新たな発見があるかもしれません。