Tシャツの写真プリントの経年変化と耐久性
写真プリントTシャツの耐久性について、どれくらい持つのか?プリントの表面はどうなるのか?気になる方も多いと思います。
pictonicoが発足して7年、個人的にも愛用してきたTシャツを実際にご覧頂きたいと思います。
累計の着用回数、洗濯回数ははっきりしていませんし、よく着る年もあればあまり着なかった年もあったと思いますが、7年間着古した結果として参考にしてください。
洗濯については、毎回裏返しにして洗濯し、干すときは表に戻して陰干ししていました。
注)理想的なのは、裏返しにしてネットに入れて洗濯し、裏返したまま陰干しをするという方法です。
※経年変化は、使用状況、環境によって差が出ますので、あくまで参考の一つとして見てください。
写真プリント表面の色褪せ
よく見ると色が若干違います。新品の方が色が鮮やかで、着古した方はTシャツの地の色、日焼けの影響などもあって色褪せてきています。そしてプリント部分が生地に馴染んで柔らかくなっているのが分かると思います。
プリント面の生地の劣化
次に写真プリント面をより近づいて見てみます。
プリント表面を近くで見ると、着古した方はプリント自体はしっかり残っていますが、糸の毛羽立ちの影響でざらざらして見えます。そして糸の縦の方向性が目立つようになってきました。
歪みがあまりなく、プリントが程よく馴染む古着感
離れて見るとプリント表面の劣化はあまり気になりません。襟元のpictonicoのロゴと作家のスタンプは残念ながら消えてしまっています。首周りも少しよれて広がってきています。
そして、四角い写真プリント面の歪みが気にならないということにも注目してください。Tシャツを長く着ていて「ねじれ」が起こったことはありませんか? Tシャツの横の縫い目がだんだん斜めにねじれてくる現象です。
pictonicoでは写真が歪んでしまわないように、ねじれが起きにくい高品質のTシャツボディーを採用しています。
写真プリントに適したコーマ糸の生地
さらに、よりプリントを長持ちさせるために生地の「糸」にも着目しました。Tシャツの生地に使われる糸には、「カード糸」「コーマ糸」という種類があります。糸の不要な繊維(毛羽立つ部分)をどの程度削ぎ落としているかという違いがあります。
一般的にコストが安く多く生産されているのは、不要な繊維をあまり取り除かないカード糸の方です。糸自体に毛羽立ちのような繊維が残っているので、Tシャツの表面も目が粗く少しごわついています。
それに比べてコーマ糸は、カード糸よりさらに繊維を削ぎ落としています。糸ムラが少なく細いため、なめらかな生地表面になります。
同じ綿100%のTシャツでも、糸によってこのような違いがあるのです。
pictonicoのTシャツはコーマ糸の生地で縫製されています。コーマ糸はカード糸に比べてコストがかかるため高価になりますが、写真という繊細なデータをプリントするのに適していて、尚且つ、元から不要な繊維が少ないため耐久性もあり、洗濯を重ねてもカード糸に比べて表面に毛羽が出にくく、生地表面の美しさが長持ちします。
Tシャツの「ヴィンテージ・プリント」を楽しむ
pictonicoはダイレクト・インクジェット・プリントといって、生地へ直接インクを定着させるプリント方式を採用しています。つまり、生地選びも絶対に見逃してはいけない重要なポイントで、印画紙を選ぶ気持ちと同じなのです。
生地自体が繊細で写真プリントに適しているのに加え、耐久性があってねじれが起こりにくい高品質のボディーだからこそ、写真プリントの経年変化を楽しみながらも長く着続けることができます。
・洗濯時には裏返して出来ればネットに入れる。(洗濯ネットは100円ショップですぐに手に入ります)
・干すときも裏返したまま陰干しをする。
この2点に気を付けて頂いて、是非pictonicoの写真Tシャツを着倒して古着のような風合い=ヴィンテージ・プリントとして愛着を持ってもらえたらと思います!