Tシャツへの写真プリントについて (1)
pictonicoではTシャツを購入頂いた方にはその写真のL判の印画紙プリントをお付けしています。
そのプリント写真とTシャツを比べてみると、結構色味なんかが違っているのに気が付くと思います。
元々、布素材へのプリントになるので色の出方も独特なものになってしまうのですが、それを想定して元の写真のデータの色味や彩度、コントラストなどかなり調整しているのです。
(高西知泰”cat”。比較的色数が少ない写真でもこんな感じ)
まず無地のままのTシャツボディーを正面から撮影して、自分のパソコンのモニターで見る色味と、実物の見た目の色味を一致させます。
…実はこれも結構難しいんですよね。僕は昔スタジオで商品撮影をやってたことがあるのでかなりシビアに考えてしまうのですが、あれからデジタルカメラも何世代も進んだのに、やはり色合わせには苦労します。
そしてPhotoshopでそのTシャツの画像の上に入稿用に作家さんから頂いた写真データを重ねます。
…このままではまず見映えがよくありません。背景(要は写真を囲うフレーム)の色に対して、写真の色が強すぎるとか、鮮やかすぎるとか、明るい/暗い、色味が微妙に転がって見えるとか。。。
Tシャツとして着るものですから、ただ写真が綺麗にプリントされていればOKというわけではありません。いかに写真を引き立てつつTシャツの色の中に調和させるか、そのバランスを考えて写真の色調整を行っていきます。もちろん布素材へのプリントの特性も考えながら。
そして入稿用のデータができあがると、今度はTシャツプリント職人さんへ渡すためのTシャツ全体画像の色見本をプリントアウトします。
…ここで、プリントアウトされた色見本の見た目の色と、元々のTシャツの実際の色が一致してないと意味がないですよね。
プリンタの微調整をしながら何枚もプリントアウトして最終的な色見本を用意します。
提携先の加工工場ではTシャツプリント職人さんがこの色見本を見ながら機械の調整を行いプリントしてくれます。
そしてまずは一枚、サンプルとしてあがってきた写真Tシャツを、作家さんと僕とで確認し、はじめてGOが出るというわけです。
たまにはこんな背景をちらりと頭に浮かべながらプリント写真とTシャツを見てもらえたら、と思います。
pictonicoのTシャツフォトコンテストは8月31日まで!あと少しです!